暖かな日差しの中に、春の足音が聞こえる今日の佳き日に、飯田風越高等学校を卒業される皆さん、ご卒業おめでとうございます。
保護者の皆様に於かれましても、お子様が立派に成長され、今日の日を迎えられたことを、心よりお祝い申し上げます。
皆さんが本校に入学された頃は、まだ新型コロナが世の中に蔓延しており、高校入試から、一年生二年生とコロナと向き合う毎日で、不自由な学校生活を送られたと思います。昨年五月から、コロナの五類移行に伴い、規制が緩和され、三年生の時は生徒会活動やクラブ活動に力を発揮されたことと思います。風越祭で皆さんが楽しそうに取り組まれている様子を拝見したり、多くのクラブが北信越大会に進まれたとお聞きして、同窓会も皆さんの活躍を誇りに思いました。
四月からそれぞれの目標に向かって、新たなスタートを切られる皆さん。これまではご両親や先生に見守っていただき、学校という安全なかごの中で、学生という肩書によって加護を受けてきました。しかし、これからは一人前の大人として責任と自覚をもって行動することが求められます。
社会情勢は日々変化しております。時には「辛抱」や「忍耐」という経験を積むこともあるでしょう。しかし、皆さんが自分の好きなことに夢をもって、その夢に向かって進んでいけば、必ず道は開けてくると思います。努力や忍耐も素晴らしい経験となって、皆さんの中に蓄積されていくことでしょう。どうか皆さん、恐れず、蛭まず、前向きにチャレンジしてください。これから先の経験が皆さんを豊かな人間にしてくれます。風越高校の同窓生としての自信と誇りをもって、前向きにチャレンジしていってくださることを願っております。
そして、行き詰ってしまったときは、一緒に学んだ仲間を、三年間過ごした母校を思い出してください。学生時代の友人ほど本音で語り合える相手はおりません。上下の関係なく、プライドも見栄もなく、苦しい時もつらい時も本音で語り合える友が、人生の宝になります。この先どんなことがあっても、皆さんの年齢が変わっても、職業や肩書が変わっても、学生時代の友人とは一生心の付き合いができると思います。
最後になりましたが、保護者の皆様には、どうぞこれからもお子様を見守ってあげてください。今度は人生の先輩として、皆さまのご助言必要とするときかと存じます。また、3年間ご指導にあたられた校長先生をはじめ、先生方に厚くお礼とお祝いを申し上げます。
卒業生の皆様に心からの祝福を送り、私の挨拶とさせていただきます。ご卒業おめでとうございます。
令和6年3月1日
飯田風越高等学校
同窓会長 知久紀子