リレートーク “姫百合コース” Vol.2

『飯田風越高校との37年間について』

木下 懿都子
(風越13回生[昭和33年(1958年)4月~36年(1961年)3月在籍]・松尾支部)

 寺田みの里さんからリレーのバトンタッチを受けました木下懿都子です。どうぞよろしくお願いいたします。私は飯田風越高校との関わりがあった37年間について記したいと思います。


1、生徒の時代
(昭和33年4月から昭和36年3月まで)

(イ)通学について

 私は電車通学をしておりました。桜町駅に近い学校の裏門からの出入りでした。ほとんど正門は使いません。駆け込み乗車でしたが、車掌さんも親切で、生徒が乗るまで発車しないで待っていてくれました。いつも満員で鞄が結構傷みました。

(さらに…)

リレートーク “大根坂コース” Vol.1

『なぜ、山に登るのか』

橋本 義哉(共学一期生[風越33回生]・鼎支部)

 卒業から40余年、現在の「私」がある根源、我が家のルーツとも言える在学3年間でした。

 夫婦で親子で兄弟で家族4人が同窓生、PTAや同窓会にも携わり、今も母校と共にあります。

 入学式から一週間、クラブ訪問で尋ねたのは「山岳部」、土曜の午後の一室に10名ほどの先輩方が、初の男子部員となった私を歓迎してくれました。何故にこのクラブを選んだのか? 新しい自分を探そうとしていたあの時、その選択は人生に大きな影響を及ぼした一瞬でした。

 入部から2週間が経ったある日、登山用品の老舗「アルス」に連れて行かれ、靴やユニフォームなどを購入。その頃には男子一人で心細かった私の誘いに快諾してくれた木下和人君が入部、いよいよ後戻りは出来なくなりました。

(さらに…)

リレートーク “姫百合コース” Vol.1

『タイサンボクの花』

寺田 みの里
(昭和35年4月~38年3月在籍・伊賀良支部)

校舎

 夏の初め、御影石の校門を入ると正面校舎の前に緑濃い葉の大きなタイサンボクの樹には、柔らかい香りを漂わせて白い花が咲いていました。防火貯水所を兼ねたプール(水はいつも濁ってプールの機能はありませんでしたが)、そのほとりに菩提樹の木があり古ぼけたベンチが1つ置いてあり、茂った葉影は憩いの場所でもありました。

※ Fの軌跡「旧校舎から新校舎へ(Gallery)」より

 左右に古めかしい木造校舎、階段はすり減って波打ち手すりは長年の女学生の手が触れピカピカでした。薄暗い校長室と事務室のある校舎の廊下は創立以来の石畳、とても風情がありました。トイレ棟の南側には、書道の土屋先生がいつも手入れをされていた黄色のバラが色鮮やかに咲いていました。

(さらに…)